先日、久しぶりにお話しした方が
「朝、起きたら歯が痛くて歯医者さんに駆け込んだんだけど、
虫歯じゃなくて、食いしばりからきた痛みでしょうと言われたの」
とおっしゃっていました。
歯が痛い=虫歯、と直結して思いがちですが、
この方のように食いしばりからくる痛みもあるんです。
今回は、虫歯の痛みと食いしばりからくる痛みの違いについて書きたいと思います。
あなたは虫歯で歯が痛くなったことはありますか?
症状としてよく聞かれるのは
「甘いもの食べたらズキンとした」
「熱いもの、あるいは冷たいもの食べたらしみた、ズキンとした」
「何もしなくてもズキズキする」などでしょうか。
これらは虫歯が歯の表面のエナメル質から神経に近い象牙質へ
あるいは象牙質も感染し、歯髄(歯の神経)にまで達した場合に出る痛みですね。
他にも歯周病や歯の根尖病巣からの痛みもありますが、
その場合には歯肉からの出血や膿が出ていたり、腫れを伴ったりしますので
ハッキリと「歯が原因の痛み」だとわかります。
一方、食いしばりが原因の歯の痛みは
「朝、起きたら歯が痛い」
「噛むと痛い」
「歯ブラシが当たったり、風が当たったりするとしみる知覚過敏」
「ズキンズキン」というよりは「ズーン」と重だるいような鈍痛。
上下の歯を噛み合わせたときだけ感じる。
その歯を軽く叩いてみると響くような痛み(これが飛び上がるような痛みの場合はすぐに歯医者さんへ!)
また、歯が浮くようなイヤな感じがする
などです。
虫歯の痛みと食いしばりからの痛みの違いは
脈打つような痛み「ズキンズキン」がないこと。
あっても長くは続かないです。
歯には歯を支えている歯槽骨との間に「歯根膜」と呼ばれるクッションのような役割の繊維があります。
この歯根膜のおかげで、硬いものを食べてもダイレクトに骨に刺激が伝わることがありません。
ですが、食いしばりによって長時間、歯根膜にダメージが加わり続けると炎症が起こります。
これが「噛むと痛い」ですね。
上と下の歯が接触した時だけ痛みがある、ということです。
ズキンズキンなど継続する痛みがない場合は、顎を、歯を休めてあげましょう。
食事は硬いものは控える。
日常生活でも上と下の歯は接触させず、浮かせておく。
ストレスを溜めず、休息を十分にとることも大切です。
少し様子を見ても痛みが治まらない場合は歯医者さんに相談されてくださいね。
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